痔闘病記 関東編

3-1 ついにあこがれの肛門科インタビュー(日本人と痔)

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2012年7月、31歳の私は希望のみが詰まったかばんを右手に、日本に帰国し、家族の待つ千葉の柏へと舞い戻った。

それからの日々、大きな変化が次々と私に訪れた。

住む場所が、シンガポールから、東京になった。

職業が、シャンプーを売る仕事から、電子書籍を売る仕事になった。

東京に、戻ればすぐに結婚できると聞いていたが、そんなに世の中簡単でないことを学んだ。

そして、痔ブログの作者であることが周辺にも伝わり始めると、FB・LINE・Jabberで「糸山さん、おしりが痛いんですが、これは痔でしょうか」とこっそりと、しかし朝一で、質問を受けることも増えてきた。

触った時のしこりの有無・大小、出血の有無、出血があったときの血液の色、、、

キーボードを通じてアナルトリアージを行う日々を続ける俺だったが、心の片隅に薄暗い不安が大きくなってくるのであった。経験ベースで、痔についてホリスティックなスタディーを積んだつもりだったが、痔について私はなにを理解しているというのであろう。結局、耳障りのいいアドバイスだけして、果たして本質を俺は理解しているのだろうか、痔のトップノッチと言えるのだろうか。ただのミディオカなアナルブロガーになっていないか。。。

「学べば学ぶほど、自分がどれだけ無知であるかを、思い知らされる。

自分の無知に気付けば気付くほど、よりいっそう学びたくなる。」

かのアインシュタインの名言である。

「なんと私は痔について無知なのだろう。もっと正しい知識を学ばなければ」

そして、その日、私は再び千葉の柏の地に立っていた。

私が向かうのは両親と猫が待つ柏の実家ではない。

「大腸肛門病センター  辻仲病院柏の葉」だ。

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ただのブロガーである俺のインタビューを快く受け入れてくれたのは、

辻仲病院柏の葉で、肛門外科部長・骨盤臓器脱センター長をされている、赤木一成さん。

「もっと痔について知りたい」 - その思いの丈を綴ったメールを見ただけで、貴重な時間を割いてくださることとなった。

看護婦さんに案内された部屋に、柔和な表情の赤木先生が入る。

俺の肛門の状態を観察するために、当時、獅子奮迅の活躍を見せたiPod Touch。そのボイスレコーダー機能をオンにし、さっそくインタビューを開始した。

<オープニング>

俺「本日はお時間ありがとうございます。 私は『この俺が、痔…!?: 外資系ブランドマネージャーが語る 痔闘病記』というブログを書いていたのですが、肛門の奥深さに気づき、より勉強したいと思って参りました。

赤木先生「お越しいただきありがとうございます。私も『よくわかる大腸肛門科』(http://daichoukoumon.com)というサイトを運営していているのですよ。」

俺「(わ、わかりやすい!!)  イラストも豊富ですごいわかりやすいですね。」(一瞥するだけでわかる圧倒的な知識量と経験にすでに感動)

赤木先生「ありがとうございます」

俺「では早速ですが、今日、お伺いしたいポイントは3つあります。 1) 日本の肛門事情について、2) 肛門科事情、3) 、についてです。

赤木先生「よろしくお願いします」

1) 日本の肛門事情について

俺「まず一つ目の、日本の肛門事情についてですが、どのような方の診断が多いのでしょうか?」

赤木先生「過半数は痔核(いぼ痔)の方ですね、当病院では。次いで痔瘻(あな痔)なのですが、男女間で見ると男性は痔瘻が多く、女性は裂肛(切れ痔)の方が多い傾向がありますね。」

俺「男女間で差があるのですね。 男性に痔瘻が多い理由はあるのでしょうか?」

赤木先生「男性の中でも、若めの男性に多いんですよ。 なぜ若い男性に多いのか、その理由は完全には判明していないのです。運みたいな面もあります。」

俺「なるほど。では、どのような人が痔になりやすいか、その傾向はあるのでしょうか?」

赤木先生「痔核は、いきむ習慣が多い人がなりやすいですね。ふんばるような姿勢をとる仕事をする方に多いです。 痔瘻は、下痢が多い人がなりやすいですね。痔ろうの大半は、肛門陰窩という肛門にあるポケットのような部分に細菌が入って起こるからです。また女性は便秘がちで痔になられる方も多いですね。」

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