痔闘病記 神戸・大阪編

1-4 出すか、出さざるべきか

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臀部にめりこんだパチンコ玉大の腫瘍をぐいっと押し込む日々。

「軽度の脱肛(直腸が飛び出た状態)は押し込んで治す場合も多い」
教えてgooの一節を信じるしかなかった。

一日数回、トイレに行って押し込むたびに、臀部を鈍器でなぐられたような痛みがひろがる。
でも、これで治るんだったら、一時の痛みに耐えてがんばってみせる。

今日も押し込む。
あくる日も押し込む。
そのあくる日も押し込む。

これだけ押し込めば少しくらい治ってきただろう。期待とともに、私の右手を、肛門にそっとあてがってみる。

治ってない。。。

というか、パチンコ玉クラスだった腫瘍が、、、

マスカットくらいのサイズに成長しているではないか。

俺は、会社の22階のオフィスの中で頭を抱え込んでいた。

状況はすでに逼迫していたのだ。
次第に大きくなってきた腫瘍のせいで、排泄をするたびに激痛が走っていたのだ。
俺の直腸を通るたびに、固体が、俺のマスカット大の腫瘍を激しく圧迫する。
その時の俺の体を図解しよう。
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この極限状態では、選択肢は2つしかない。

①痛みに耐えて、うんこする。
②痛みを避けて、うんこしない。

あんまり選択肢になってなかった。。。
①しか残されていないのだ、生物として。
(②のオプションを達成するために、すでにそのころは液体のみを摂取する食生活(水とヨーグルトとか)に移行していたが、水分をとるだけでも、固形の排泄物がでることを私は27歳にして学んだ。)

トイレに行くたびに、俺の脳髄まで突き刺す激痛。
あまりの痛さに、排泄行動がまったく進んでないのに、途中で切り上げて、デスクに戻る俺の敗北感。
そして残便感。

これ以上、腫瘍が大きくなって、うずら卵くらいになったら、肛門がそもそも詰まってしまうではないか。
もう時間がない。
俺に残された道はあれしかなかった。

震える手で、googleに話しかけた。
「大阪 肛門科 おすすめ」、と。

週末に肛門科の扉をたたくことを決意した瞬間だった。

2 Comments

  1. 糸やんーこんな文才があったなんて!もう面白過ぎてヤバイ。子供達が寝てるので、布団の中で笑いをこらえるのに必死です。

  2. おのさん>コメントありがとうございます!楽しいね、って言われることがこんなに嬉しいというのが私も発見でした。「くだらないブログだけど面白いです」ってFacebookで紹介いただくたびに、私も笑っています。
    > 糸やんーこんな文才があったなんて!もう面白過ぎてヤバイ。子供達が寝てるので、布団の中で笑いをこらえるのに必死です。

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